施設オープン時より元々ナースコールは設置していませんでしたが、「呼び出し」が必要となった方が入居された際には簡易的な電池式呼び出し機器を使用していました。また「見守り」が必要な方が入居された時もに同様に同じメーカーの電池式簡易赤外線センサーを使用していました。しかしこれらの製品では故障が大変多い事に加え、両製品ともに電池式なので職員が電池切れに気づかず、転倒事故がたまに発生するような状況でした。
呼出し機能と見守り機能を同時に実現したい事や職員様が電池切れなどの心配をしなくて良い環境を整えたい事、これらの課題を解決する為、簡易型ナースコールシステム「コンセントコール」と「超音波センサー」を提案しました。この「コンセントコール」は、呼び出したい各お部屋のコンセントに送信機を挿し、職員のいる部屋のコンセントに受信機を挿せば、施設の壁の中で繋がっている電気の線を利用して通信を行う事が出来ます。さらにこの通信方式に加えて無線も同時に飛ばして通信の安定をはかるハイブリッド方式を採用しています。居室のコンセントに挿した送信機に、呼び出す為のコールスイッチと見守りの為の超音波センサーを接続すれば、ご希望の環境が同時に整います。各機器はコンセントに挿した送信機、受信機から電気の供給を受けるので、これまでのような電池切れの心配もありません。
大手のナースコールメーカーの導入も視野に入れ比較検討しましたが、希望の環境が「コンセントコール」にする事で大変安価に実現出来ました。大掛かりな工事も必要なかったので、施設の運営を止めずに導入出来た事も大変良かったです。職員の部屋に設置した受信機の他に、ペンダント型の携帯型受信機も購入しましたが、いちいち詰所に戻る事なく対応出来るので、以前に比べ職員の動きが効率良くなりました。特に人手の少ない夜間帯の介助の際に役立っています。